〜第2次金沢交通戦略の策定〜 金沢市地元説明会が千坂公民館で開催
「交通によるまちづくりの実現に向けて」と銘打った金沢市の交通戦略の策定について、昨日(10月21日)午後7時から千坂公民館において、浅野川以北の地域を対象にした地元説明会が開催されました。
金沢市から中川交通政策部長、川島交通政策課長、山島係長等の関係者が出席され、今川職員からプロジェクタにより説明が行なわれました。
浅野町・森山・小坂・千坂の各校下関係者20名が熱心に講演を聞きました。
冒頭のあいさつ |
交通戦略の概要説明 |
説明会の最初は、「これまでの交通政策」について、昭和46年から平成19年までの項目が説明され、次に平成19年3月に策定された現在の新金沢交通戦略の取組状況について以下の項目順に説明がありました。
1.歩けるまちづくりの推進
2.ふらっとバス導入
3.郊外地域運営バスの導入
4.公共レンタルサイクル「まちのり」の導入
5.バス専用レーンの拡充
6.パーク・アンド・ライド
7.二次交通案内の充実
8.交通実験
聴講模様(PR不足か聴講者が少なめ) |
続いて、金沢市の上位計画(金沢市都市計画マスタープラン)関係3項目の説明に次いで、平成27年度策定予定である第2次金沢交通戦略の位置づけ、基本的考え方、計画期間(平成28〜34年度)と進み、目指す交通ネットワークとなる
■「新しい交通システム」
■公共交通重要路線と位置づけた路線の、定時制、速達性、運行頻度を向上
■パーク・アンド・ライド駐車場と乗り継ぎ拠点等の整備
■地域の実情に応じた生活交通の整備
■新幹線時代に対応した二次交通の充実
の各項目の説明が行われ、その具体的施策として
●新しい交通システムについて各種の事例、特徴、メリット、デメリット等の説明がありました。
・LRT(次世代型路面電車)
・BRT(バス高速輸送システム)
・ミニ地下鉄
・モノレール
その課題として
■導入コスト・ランニングコスト
■自動車交通への影響(特にLRTは2車線が減少)
■乗換回数が今までより増える可能性がある
■バス路線再編、パーク・アンド・ライド駐車場の拡充も併せて必要
そして
■市民の皆様の合意形成が必要不可欠
次に、新しい交通システム導入に向けたスケジュール
●前期(H28−30) 各種取組を踏まえシステムを選定
●後期(H31−34) 新システム導入着手
次に5つの基本方針の説明がありました。
1.交通ネットワークの再構築
2.交通機能の連携強化
3.交通利用環境の向上
4.歩行者と公共交通の優先
5.広域・圏域交通による交流の促進
最後に「バス路線の再編」について、その必要性とパーク・アンド・ライドの拡充整備の方向性が示されました。
以上の説明が1時間で終わりました。
この後、傍聴者の質問時間が設けられ、つぎのとおり活発な質問や意見が出されました。
・道路事情からミニ地下鉄導入がいいと考える(香林坊〜武蔵間では共同溝計画の際にミニ地下鉄スペースを考慮してあり、金沢駅鉄道高架設計においても地下駅スペースが考慮してある)
・バス路線再編に関し、千坂地区のバス本数が少ない、最終バス時間が早すぎる等の問題を解消できればいい
・パーク・アンド・ライドに関し、心情として目的地までマイカーでという考えはある
・IRの充実をお願いしたい
・かつて徳田市長は60万都市構想を打ち出されたが現在はどのように考えるか
・富山・高岡に導入されているLRTこそ金沢にふさわしいと考える
市としては広く市民の意見を聞き、合意形成に努めたいと締めくくりが行われ散会となりました。
金沢市の新しい交通ネットワーク策定は地域性によって意見の相違があると想定され、方策策定は極めて困難であろうと推察します。最大公約数を見極め、金沢市のさらなる発展を願っています。